私は勤め先の会社に「持株会」の制度があるため加入しています。
毎月決まった金額が給料から天引きされるようになっているため、あまり意識することなく自社の株を購入してくことが出来ます。
この記事では持株会とは何か?といった点や、持株会で自社の株式を購入するメリット・デメリットを解説します。
持株会とは?
そもとも持株会とは何なのでしょうか。
今務めている会社にこの制度が無い場合は馴染みがないかもしれません。
かくいう私も以前の勤め先にはこのような制度がありませんでした。
持株会とは、簡単に言うと自社の株を従業員が購入・保有できる仕組みのことです。
通常、証券会社に口座を開いて自社の株を買おうとすると、インサイダー取引となり違法行為となります。
一方で、持株会は従業員から集めた拠出金で、持株会規約によりあらかじめ定められた日に株式を購入し、買い付けた株式は拠出金に応じて会員(従業員)に配分されます。自分の買いたいタイミングで購入が出来るわけでは無い、という点においても個別の投資判断に基づいた取り引きとは異なるため、インサイダー取引とはなりません。
持株会のメリットとは?
持株会に入るメリットとしては、主に下記の内容が挙げられます。
- 株式投資が始めやすい
- 給料から天引きされるため、資産形成がしやすい
- 拠出金に対して会社から奨励金が出る
順番に解説していきます。
株式投資が始めやすい
「投資には興味があるけど何をやったら良いのか分からない」、という人にはうってつけです。
社内の簡単な手続きで自社の株を購入することができるため、証券会社を通して自分で株を購入する、ということよりもハードルが断然下がります。
また、働いている会社のことにより一層興味を持つようになるという点もメリットと言えそうです。
給料から天引きされるため、資産形成がしやすい
毎月自動的に給料から天引きされるため、購入忘れや振り込み忘れといった、自身で管理しないといけないような状況にありません。
いわば強制的に毎月投資を行えるので、中期~長期での資産形成がしやすくなります。
なお、持株会で毎月いくらの買い付けを行うか、という金額を「拠出金」と言います。
拠出金は年に一回、金額の変更が可能です。
また、持株会は当然退会も可能で、その場合はこれまで購入している株は保有したままとなります。
拠出金に対して会社から奨励金が出る
最も大きなメリットの一つといえるのが、この奨励金になります。
どういった事かと言うと、自身の毎月の拠出金に対して、会社から補助が出るような仕組みです。
例えば、毎月5,000円を拠出金に設定しておけば、会社から毎月250円が奨励金という形で出され、5,250円分の自社株を購入出来る、といった状態です。
自分が負担する金額以上の株を購入することが出来る、ということですね。
持株会のデメリットは?
メリットを先に紹介しましたが、もちろんデメリットと考えられる以下のような点もあります。
- 株主優待が得られない
- リスクの集中
- 売却に時間が掛かる
こちらも順に紹介していきます。
株主優待が得られない
年に一度、自社商品や割引券などが手に入るのが魅力的な株主優待ですが、持株会で購入している株は株主優待の対象外となります。
リスクの集中
自身の給与から天引きされて自社株を購入することになる持株会。
給与も資産形成も自社に委ねられている状態のため、万一自社が倒産した場合などは双方を失うことになってしまいます。
売却に時間が掛かる
購入時と同様、売却に関しても自分の好きなタイミングで実行することが出来ません。
また、即現金化することは出来ず、一旦証券会社に口座を開設し、その口座に株を振り替えたのちに売却、という流れになります。
まとめ
持株会について、持株会とは何か、またそのメリット・デメリットについて解説しました。
資産形成に多少のリスクは付き物ですので、将来のことを考えた時にどちらを選択するのか、というのは人それぞれです。
私は軽い気持ちで、まずは株に興味があったから、という点で持株会に入りました。
また、自社の株を保有することで、会社の評価がより上がれば株価も上がり自身の資産が増えることになる、と思うと仕事に対するモチベーションとなります。
何事も経験ですので、まずはやってみる、というスタンスでもアリかと思います。